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はじめに
「顧客との商談にもっと時間を使いたい」
「日々の事務作業に追われて、戦略的な営業活動ができない」——。
本来であれば、 「顧客との対話」に集中したいところですが、実際には商談報告やCRM入力といった事務作業に追われ、業務時間全体の半数程度しか営業活動に割けていないのが現状です。
本記事では、「生成AIを活用したCRM自動入力ソリューション」を通じて、これらの課題を解決し、顧客との関係構築により多くの時間を確保する方法をご紹介します。
まずは、こちらの動画をご覧ください。
ツールの詳細ついては後ほど解説しますが、上記の動画のように、今までは各営業担当者が入力していた顧客情報や商談の内容などを、録音データからシステムへ自動連携します。
これにより、営業担当者の業務負担を大幅に軽減し、これまで以上に営業活動へ注力できる環境を提供します。
営業に携わる全ての方にとって有益な内容になっているので、ぜひ一読ください。
日本の営業組織に関する現状と課題
日本でも、営業の効率化や顧客管理の一元化を目的として、CRM(顧客関係管理システム)やSFA(営業支援システム)を導入する企業が増えています。これらのツールによって、業務プロセスの改善が進み、顧客の行動やニーズの変化に素早く対応できるケースもあります。
しかし一方で、営業担当者の業務時間の多くが営業とは直接関係のない作業に費やされていたり、CRMやSFAといったシステムが十分に活用できていないという課題もあります。日本の営業に関する課題について詳しく見ていきましょう。

1.業務時間の半数程度しか営業活動ができていない

- HubSpot Japan株式会社による、第5回「日本の営業に関する意識・実態調査2024」から抜粋
出典:https://www.hubspot.jp/company-news/stateofsales-20240219
また、同調査では、多くの営業担当者が「より多くの時間を顧客との商談や商談後のフォローアップ、営業戦略の振り返りに割きたい」と回答しており、営業活動に集中できる環境の整備が求められています。

HubSpot Japan株式会社による、第5回「日本の営業に関する意識・実態調査2024」から抜粋
出典:https://www.hubspot.jp/company-news/stateofsales-20240219
しかし、日々の業務の中でそうした時間を確保するのは容易ではなく、結果として顧客との関係構築に割ける時間が制約されてしまうという課題が浮き彫りになっています。
2.CRM等のシステムが活用しきれていない
冒頭で、多くの企業がCRMやSFAを導入したものの、十分に活用できていないという課題があると説明しました。その主な要因は、データ入力の複雑さや所要時間の長さにあります。
例えば、営業DXプラットフォームを開発・提供する株式会社マツリカが実施したCRMやSFAの利用実態に関する調査によると、営業担当者の約40%が「入力作業が面倒」「営業メンバーが入力しない」と回答しており、システムを導入したものの、運用が煩雑になり、逆に業務負担が増してしまうケースが見られます。

株式会社マツリカによる、「SFA/CRMの利用実態と活用課題に関する実態調査」から抜粋
出典:https://mazrica.com/info/250128/
また、別のアンケート結果では、営業担当者の50%以上から「入力作業に時間がかかる」といった声も寄せられており、いかに現場にとってCRM等のシステムへの入力作業が負担になっているかがわかります。

株式会社マツリカによる、「SFA/CRMの利用実態と活用課題に関する実態調査」から抜粋
出典:https://mazrica.com/info/250128/
3.専門用語や商品名等の扱いが難しい
さらに、業界によっては、専門用語が多かったり、複雑な商品名が多数ある商材を扱っていたりします。こうした場合、報告書の作成やCRM等のシステムへのデータ入力時に表記ゆれや入力ミスが発生しやすくなるという問題があります。
特に、顧客とのやりとりが増えれば増えるほど、手入力によるミスのリスクも高まります。このような表記ゆれや誤入力が発生すると、データの統一性が損なわれ、顧客管理や顧客分析等において不整合が生じる可能性があります。
解決策としての「CRM自動入力ソリューション」
ほど説明した課題に対して、弊社では生成AIを活用することで、録音内容の文字起こしからデータの構造化、CRMへの入力までの作業を全てAIが行う「CRM自動入力ソリューション」を開発しました。

通常、営業担当者がCRM等のシステムに記録をする際には、商談後に録音データやメモをもとに手入力するのが一般的ですが、弊社のソリューションは全て自動化できるため、先ほどの課題をクリアにすることが可能です。
ここからは、CRM自動入力ソリューションでできることをステップごとに解説していきます。※今回はCRMに絞っています。
1. 録音データの自動文字起こし
商談や打ち合わせの録音データに対して、AIが自動的に文字起こしを行います。これにより、営業担当者が手作業で記録を行う必要がなくなり、業務効率を大幅に向上させることができます。

2. 重要な内容だけを抽出、管理 (CRM入力準備)
通常、営業の会話にはアイスブレイクや雑談など商談内容とは直接関係のない話題も含まれます。そこで、AIが録音データを解析して、商談の要点や必要な情報を抽出することで、CRMへの効率的な自動入力への準備ができます。
また、事前に登録したデータをもとに、業界特有の専門用語を名寄せして、表記を統一することもできます。例えば、各業界の略称や社内用語を標準的な表現に変換し、CRM上での一貫したデータ管理を実現するといったことが可能となります。

3. CRMシステムへの自動入力
AIにより構造化されたデータをHubSpotやSalesforceをはじめとするCRMへ自動入力します。ここでも、営業担当者が手作業でデータを入力する手間がなくなるため、余計な事務作業を減らせるだけでなく、本来の営業活動に注力できるようになります。

このように、CRMへの商談内容や顧客情報を入力するプロセスを全て自動化することで、営業担当者はより多くの時間を顧客対応に充てることが可能になります。
次のセクションでは、デモ動画を通じて、本ソリューションの実際の動作を紹介します。
デモ:医薬関係の営業活動におけるCRMの自動入力
先ほど紹介した弊社の「CRM自動入力ソリューション」のデモを紹介していきます。今回はMR(医薬情報担当者)を対象としており、事前に用意した台本をもとに、一般的なMRと医者の会話を想定しています。
14分と長時間の会話になっていますが、必要な情報をピックアップしてCRMに自動連携できるだけでなく、MR特有の専門用語や医薬品の表記ゆれにも対応している様子がお分かりいただけるかと思います。それでは、実際のデモの詳細を見ていきましょう。

1. 商談内容の文字起こし
通常の営業と同じく、冒頭挨拶から入り、軽く雑談も挟みながら商談を進めています。全体で14分と長時間の会話となっていますが、話者を識別しながらほとんど台本どおりに文字起こしができています。
デモ用の会話内容の紹介&挨拶から雑談まで
薬品紹介の商談内容
2. 長時間の会話データの構造化
先ほど文字起こししたテキストには、挨拶や雑談などの商談内容には本題から外れた内容が散見されます。
そういった内容はCRMへの連携時には不要です。そこで、AIが必要な情報を抽出し、重要なポイントだけを整理します。実際に、商談概要や薬の情報、次回アポといった項目ごとに情報を整理できているのがわかります。
文字起こしの内容から必要情報を抽出する様子
また、事前に登録したデータをもとに、専門用語の表記を統一することもできます。例えば、製薬業界では「商品名」と「成分名」は別々の名称で呼ばれることが多いものの、それらを統一した形で記録することが可能です。
会話の中で商品名と成分名が混在している場合でも、統一した表記に自動変換することができます。
例)
- ロキソニン(商品名) → ロキソプロフェン(成分名)
- ムコダイン(商品名) → L-カルボシステイン(成分名)
3. CRMへの自動連携
構造化されたデータは、自動でCRM(今回はHubSpot)に自動登録されます。タイトルやサマリー、商談の目的や内容など細かな部分まで自動登録することができるため、営業担当者の入力作業時間を大幅に削減し、より営業活動に時間を割くことが可能となります。
CRMの各画面に登録された内容
おわりに
本記事では、生成AIを活用して、営業担当者の事務作業負担を軽減し、本来の営業活動に専念することができるようになる、「CRM自動入力ソリューション」を紹介しました。
デモを通じて、録音データの文字起こしから情報の構造化、CRMへの連携までを自動化することで、手入力の時間を大幅に削減できることをご覧いただけたかと思います。これにより、「もっと商談やフォローアップに時間を割きたい」という営業担当者の声に対処することが可能となり、営業活動により注力していく環境を整えることができます。
今回はMR(医薬情報担当者)を対象にしたデモを紹介しましたが、もちろん、このツールは業界問わず、活用することができます。営業活動の中で手入力作業の負担を感じている、CRMを十分に活用できていないといった方は、ぜひ弊社ツールの導入をご検討ください。
弊社のAI Transformation(AX)事業部では、今回紹介した「CRM自動入力ソリューション」をはじめとした生成AIを活用した業務効率化のご支援を多数展開しています。
お客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提案し、AI活用による業務変革(AX)をサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。